2011/12/20

会議 - 議長の心得、参加者の心得

昨日2011年12月19日、ある会議を主宰し議長を務めた。同じ日、参加者として別の会議に出席した。二つの会議を通じて会議の効率化について思うところがあった。

会議の効率化に注意が向いたのは、たまたま『D・カーネギーの会話力』を読んでいたからだ。この本では会議のむだをなくすことについて一つの章を使って書かれている。中でも、会議の議長になった場合と会議の参加者になった場合と、それぞれについての心得が書かれているので分かりやすい。参考になった部分を以下にまとめてみた。

会議の議長になったときの心得

会議前

参加者を絞る

  • その会議に貢献できる人やそこで話し合われることに影響を受ける人だけを呼ぶようにすれば、他の人の時間を無駄にしないで済むし会議も早く終わる。
  • 今まで会議に呼ばれていた人が急に呼ばれなくなると不安に感じるかもしれない。心配させないように方針を変えることその理由とを前もって説明しておく。

アジェンダを作る

  • 取り上げる議題は全てアジェンダに入れる。取り上げる順序も決めておく。
  • 議題の順序は最も複雑な内容のものを先にする。難しいことを考えるのは参加者の頭がはっきりしている早いうちのほうがいい。大事な議題を後回しにすると、既に集中力がなくたっていたり、その前の議論に気を取られていたりする。
  • 遅くとも会議の三日前までには出席予定者にアジェンダを配布しておく。

その他

  • 会議の開始と終了の時刻を設定する。
  • 具体的なデータが必要なら視覚資料などを用意する。
  • 参加者にプログラム中の担当箇所を割り当てる。
  • 参加者の誰かに会議の記録を頼む。
  • 必要な用具や用品を全て揃える。
会議中

アジェンダを厳守する

  • アジェンダにない話題はよほど緊急のことでないかぎり取り上げてはならない。次の会議に回すことを提案する。

参加者全員を議論に参加させる

  • みんなが気軽に発言でき、遠慮なく反対意見を言えるような雰囲気を作る。
  • 議論が盛り上がるような質問をする。相手側からの質問や反論も歓迎する。
  • 議長は意見を押しつけてはいけない。参加者が意見を述べ終わるまで発言するのを控える。
  • 無用な長話や誰かの独り舞台を防ぐ。

最後に要点をまとめる

  • 仕事を割り当てられた参加者がいたら、その人にいつ何をするつもりか述べてもらう。
  • 参加者の意欲をかき立てる言動や行動への呼びかけで会議を締めくくる。
会議後

議事録を作る

  • 出席者だけでなく議決に影響を受ける人すべてに配布する。

フォローアップする

  • 割り当てた仕事の進み具合を追跡する。
  • 会議に関する感想や意見・批評などのフィードバックを参加者からもらう。

会議の参加者になったときの心得

会議前
  • アジェンダを確認する。
  • 新しい分野や知識のない問題なら与えられた資料を熟読する。
  • 意見や提案・質問をメモしておく。
会議中
  • 積極的に議論に参加する。ただし発言のための発言ではいけない。
  • 反論に答える。ただし反論を個人攻撃と受け取ってはいけない。議論とは話し合うことであって口論ではない。
  • 合意を目指す。納得のいく解決に至るためなら妥協も覚悟する。
  • 会議を独占しない。
  • 重要な決定事項や新しい情報はメモしておく。
  • 参加者に仕事が割り当てられることになったら、最も面白そうなものを直ちに買って出る。黙っていると全く興味の持てないものを割り振られるはめになるかもしれない。
会議後
  • メモやノートを読み返す。
  • 呼びかけられたり求められたりした行動を取る。
  • 仕事を割り当てられていたらリーダーと話し合い、何をいつ行うべきか正しく理解していることを確認する。

結論

  • 主宰する側であっても呼ばれる側であっても、会議を実りあるものにするには、漫然と参加するのではなく意識的に参加しなければならない。
  • どういう点に注意して会議に関わればよいかは先人が教えてくれている。

極めて普通な結論であった。