(在留資格認定証明書不交付決定取消の顛末 - その1からの続き)
中国の情報処理関連試験を実施しているのは信息産業部電子教育・考試中心というところである。IT告示には「信息産業部電子教育中心」とあるが、少しだけ名称が変わったようだ。
資格の名称や分類については計算機技術・軟件専門技術資格(レベル)試験紹介のページで概略が紹介されている。ここにある表をそのまま引用すれば次のとおりである(表中の太字は引用者)。
表1. 计算机技术与软件专业技术资格(水平)考试
计算机 | 计算机 | 计算机 | 信息系统 | 信息服务 | |
高级资格 | 信息系统项目管理师 系统分析师(原系统分析员) 系统架构设计师 | ||||
中级资格 | 软件评测师 软件设计师 | 网络工程师 | 多媒体应用设计师 嵌入式系统设计师 计算机辅助设计师 电子商务设计师 | 信息系统监理师 数据库系统工程师 信息系统管理工程师 | 信息技术 支持工程师 |
初级资格 | 程序员 | 网络管理员 | 多媒体应用制作技术员 | 信息系统运行管理员 | 信息处理 技术员 |
日本語に訳すまでもなく次のことが分かる。
- 「程序員」はコンピュータソフトウェア(計算機軟件)のカテゴリーに属する資格であること。
- 各資格は高級・中級・初級にレベル分けされており、「程序員」は初級レベルに位置付けられていること。
- 従前の「初級程序員」と「程序員」とが統合されて現在の「程序員」となっていること。
入管職員の「『資格級別』に『初級』とあるのでIT告示には該当しなかったように思う」という発言は、従前の「初級程序員」のことが念頭にあったのではないか。「初級程序員」の「初級」と資格レベルの「初級」とが混同されているとすれば、入管職員の発言も分からなくはない。
従前の資格区分がどのようにして現在の資格区分に統廃合されたのかは、このサイトからは伺い知るこことができない。しかし、いずれにしろ、今回の申請人が有しているのは「程序員」の資格である。「初級」云々は関係ない。「程序員」の資格級別はみな必然的に「初級」となるのだ。そして、「程序員」の資格を有している以上、IT告示に該当しないという解釈はありえない。
結局、このまま申請することにした。私が「程序員」の資格について調べたのは今回が始めてだが、それでも以上のようなことはそれほど手間をかけることなく把握できた。入管においても、審査の中できちんと確認してくれれば、この申請人は問題なくIT告示に該当すると判断されるはずだ。そう考えた。
書類を提出したのち、入管からは特に何の連絡もなかった。そして申請からちょうど1ヶ月後、結果通知が届いた。
(続く)